【感想】ドリルを売るには穴を売れはマーケティング初心者におすすめな本
佐藤義典著
ドリルを売るなら穴を売れを読み終わったので感想を書きます。
結論から申しますが、ドリルを売るなら穴を売れは
「マーケティングを初めて勉強するにあたってとてもタメになる本」といった感想です。
マーケティング初心者にうってつけの本です。
マーケティングでは有名な本ですが、個人的にもとても参考になりました。
この本を読むとマーケティングの重要性、基礎的な考え方がわかります。
そして何より著者の実体験を交えた物語形式で書かれているので内容がおもしろく最後まで読んでいて飽きないというのもこの本の素晴らしいとことだと思います。
この本は序章から第一章~第五章の構成で描かれております。
序章・・・マーケティング脳を鍛える
第一章・・・あなたは何を売っているのか?
第二章・・・誰があなたの商品を買ってくれるのか?
第三章・・・あなたの商品でなければならない理由をつくる
第四章・・・どのようにして価値を届けるか?
第五章・・・強い戦略は美しい
この章ごとにサブストーリーというのも描かれており、これが著者の実体験を交えた物語となっております。
物語の内容を簡単に説明すると、主人公の働いている会社(広岡商事)のイタリアンレストランが、1年間赤字。
あと2カ月で改善案が出なかったら新規事業室は解散、店も閉店するという状況。
そこで今回の主人公である売多真子が全てを任され、改善案を考えるまでの物語となっております。
登場人物は
売多真子・・・広岡商事という会社の新規企画室に務める新入社員
大久保博・・・新規企画室の室長(真子の上司)
売多勝・・・・人気コンサルタント(真子のイトコ)
清川和夫・・・リストランテ・イタリアーノの店長代理(キッチンシェフ)
上原望・・・・リストランテ・イタリアーノのホールマネージャー
レイ・・・・・シチリア料理研究家
広岡達彦・・・広岡商事の社長
私はこの物語がとても魅力的で早く続きが読みたいという気持ちになりました。
物語の結末などはここでは特に記載しません。
是非興味がある方はご自身でドリルを売るなら穴を売れを読んでいただきたいと思います。
ドリルを売るには穴を売れを読む前の自分
ドリルを売るには穴を売れを読む前の私はマーケティングの本を読んだことがありませんでした。
マーケティングがどういうことなのかはある程度調べたりして学んでおりましたが具体的な内容は知りません。
また会社でもマーケティング事業部に異動となり、ブログを通じてネットやyoutubeでマーケティングのことを軽く知っているくらいの程度でした。
正直読む前の自分のスキルや考え方は、マーケティングにおいて甘かった部分が多くありました。
ドリルを売るなら穴を売れを読むとわかりますが、抜けがない強い戦略は誰も口出しすることができないくらい素晴らしい戦略です。
ブログももちろん戦略というのを立てて、ペルソナやコンセプトを考えたりして記事を書いておりますが、私の考えるマーケティングは本当にまだまだだなとこの本を読んで痛感しましたね。
ドリルを売るなら穴を売れを読んで気づいたこと
ドリルを売るには穴を売れを読んで気づいたことはたくさんありますが4つにまとめてみました。
- ベネフィットの重要性
- 差別化の考え方
- マーケティングの基礎4Pをしっかり学べる
- 東京ディズニーリゾートのマーケティングは凄い
ベネフィットの重要性
まずマーケティングを勉強するにあたり重要なベネフィット。
ベネフィットは独学で勉強しておりましたが実践での使いかたというのはこの本でよりしっかりと学ぶことができます。
ブログでも自分の記事で商品を売る時に必要なのが、このベネフィットとなります。
ベネフィットとは顧客にとっての価値であり、例としてあげられるのがまさにこの本の題名です。
ドリルを売るなら穴を売れ。
あなたが工具のドリルを売っているとします。
あなたにとっての売り物はドリルだが、顧客にとってはドリル自体ではなくドリルが開ける穴に価値がある。
この穴がベネフィットということなんです。
また、ベネフィットは機能的ベネフィットと感情的ベネフィットに大別できます。
どんな商品でもいいので、自分が買った商品に対し、何故その商品を選んだか?という質問に対する答えがベネフィットです。
差別化の考え方
マーケティングにおいて差別化の考え方も非常に重要となります。
競合にない価値、高い価値を提供して自分の商品を選んでもらうのが差別化。
どんな商品も似たような商品は世の中に出回っていて、あなたの商品を選んでもらうには競合にない価値を考える必要があるのです。
その差別化の方法は、手軽軸、商品軸、密着軸の3つ。
本でいうところの第三章にあたる内容。
ここを細かく考えることがマーケティングにおいて必要不可欠です。
マーケティングの基礎4Pがしっかり学べる
この本は実践だけではなく、マーケティングの基礎をしっかり学べるので4Pのことも説明がされております。
マーケティングにおける4Pというのは
Product(製品・サービス)・・・これを通じて顧客に価値がもたらされる
Promotioin(広告・販促)・・・製品・サービスの価値を顧客に伝える
Place(流通・チャネル)・・・実際に顧客に価値を届ける経路
Price(価格)・・・・・・・・集金することで会社に価値の対価がもたらされる
この4P全てが美しく整合するのが良いマーケティング。
東京ディズニーリゾートのマーケティングは凄い
この本では東京ディズニーリゾートの収益モデルも説明されており、非常に勉強になります。
東京ディズニーリゾートのベネフィットは「楽しい時間」、「素晴らしい思い出」。
ターゲットは大きく絞っているわけではないですが、入場者のデータから「家族」というのがわかります。
差別化の部分でも手軽軸で言えば、都内から行きやすいテーマパークは東京ドームシティに勝てません。
そう、ディズニーリゾートは手軽軸ではなく商品軸で差別化を図っているのです。
最高品質のアトラクション、イベント、サービスという部分で高い価値を提供しています。
また、4Pから東京ディズニーリゾートを見てみると
Product(製品・サービス)
テーマパークの場合、アトラクション、イベント、飲食、物販が売り物となります。
他にはない豪華な内装、世界観のアトラクション、エレクトリカルパレードなど東京ディズニーリゾートにおける強力な差別化ポイントになっています。
Promotioin(広告・販促)
日本人で東京ディズニーリゾートを知らない人は希少なので認知型の広告をする必要はありません。
ただ、新しいアトラクションが出来た時やクリスマスシーズンにはTV広告を流して動機づけをしています。
Place(流通・チャネル)
東京ディズニーリゾートにおける流通、販路はパークそれ自体。
モノとは違って東京ディズニーリゾート内での体験を遠方に届けることはできないのです。
Price(価格)
東京ディズニーリゾートにおける価値の対価は入園する際のパスポート。
さらにディズニーリゾートは物販や飲食で売り上げをあげています。
乗り放題のパスポートにより滞在時間を延ばし、エレクトリカルパレードは夜に行う。
ファストパスという整理券を用意し、待ち時間により飲食需要が発生しますね。
遠方から来る人にはオフィシャルホテルへの宿泊需要が発生します。
この「対価を受け取る仕組み」というマーケティングを徹底的に実行しているのが凄いのです。
ドリルを売るには穴を売れを読んで変わったこと
ドリルを売るには穴を売れを読んで変わったことは
マーケティングに対する考え方です。
正直マーケティングって人間の心理面とかもあるし、答えがないから少し勉強して軽く知っておけばいいやくらいでいた自分がいましたが、この本を読んで考え方が180度変わりました。
読んでからはこれだけマーケティングが重要と言われているのが痛いくらいわかりました。
ただ、細かく戦略を考えるのはとても大変そうだなという印象も同じく与えられましたね。
やるかやらないか、より深く学ぶか学ばないかも自分自身です。
最後に
いかがでしたか?
ドリルを売るには穴を売れを読んだ感想でした。
物語のネタバレや細かな内容は書ききれておりませんので要約した内容となっております。
少しでも興味を持っていただけると幸いです。
では!
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